2014-01-01から1年間の記事一覧

2001年3月25日

私には現実がよくわからない。 今朝目が覚めたら雨の音がして、ブラインドの外では鳩が唸っている。卵を生む所を探している。 私は手を伸ばし、カーテン越しにブラインドを揺らす。鳩は逃げていく。 私には現実がよくわからない。 梅雨のように生ぬるい空気…

2003/‎03/‎28 ‏‎0:37

25日の日記を書いたあと。 友人からメールが届く。 夜中。 それを読み涙を流す。 今わたしを疲れさせているこの激しい否定は、 わたしの中に棲んでいる。 否定をせずに行けるか? どこまで生きていけるか、どこまで行けるのかと、明日をにらんで問いを投げた…

金子千佳「遅刻者」を読んでいて

この言葉の連なりが私の息を苦しくさせる。 すべて「あなた」と呼びかけるものを、一度真っ黒に塗りつぶしたあとの私は「抽象的な言葉」を禁じた。 そのようなものはお友達同士でやりなさいという嘲笑や、そもそもの「あなた」の位置に空いた多くの空隙が。 …

人形のほうは

なんとなく雑多になるので「はてなブログ」のほうに移そうと思い下書きに入れる。 あまり自分にしか意味のない更新しかできていない。 それでいいとも思う。 それではいけないとも思っている。「図書館の魔女」高田大介/の感想のメモをちょびちょび足して行…

「図書館の魔女」高田大介

◆上巻 P.109辺りを読んで泣いている。 泣いているというよりは涙が勝手に落ちる。 私はあとから来た人間。 時代の一回性。P.167 "どこか不思議そうな、言問いたげな表情をすら浮かべていた" "なんだか怒っているようにも見えるその表情" "彼女がしばらくは「…

夢の道標

夢もまだ醒めないままの瞳で 青空を指さして あなたはもうずっと先へ行ってしまった 私は地平線を見る 明けることも暮れることもない薄桃色の薄明が 古びてもなお張りついている 暗い箱の一面で 私は昔の未来を空に描いてみる あなたは絵のなかで 細い指をあ…

「才能のある子のドラマ」アリス・ミラー 引用

P.10 この人たちが相談にきますと、最初の時間から、自分たちの両親、少なくとも両親の一方は大変理解のある人だった、とか、周囲が自分のことを理解してくれないことが、ままありはしたが、それはおそらく自分のせい、つまり、自分が自分を理解してもらえる…

「POPULOUS MAIN THEME」葛生千夏

No one did this, so you shall do this : To stand for mighty will. No one had this, so you shall have this : The mystic chest of times.Let your gazelles be flourishing, And keep them from vanishing.Call for thunders to tear off darkness, Or…

未来という感覚

幼い頃に、自分と分かち難い存在が若くして突然にこの世を去る。 わたしは子ども特有の回復力で日々のことに紛れ埋れ吸収し伸びて行く時間をすごす。 いちばん近しい家族でさえ胸を撫で下ろす。理屈の通らない話だと分かっているのに、自分が長くは生きない…

薄明から(引用)

人は薄明のうちに、謎とともに生まれる。もしも運命という石が見出されたとしたら、人はそれを限りなく透明になるまで、飽くことなく磨きつづけることだろう。ある人にとって、絵を描く行為は、このような薄明のなかから生まれるのだ。その種子は無心の巣の…

物たちからの問いかけ、到達しない愛(引用)

しかし、かれら物たちのすべてが、私の認識の枠のなかで、飼い馴らされ、おとなしくしているわけではない。 ある物たちは絶えず私に問いかける。 いや、私に謎をかけるのである。 私はかれらを鎮めるために、言葉を考えてやらねばならない。それがいまかれら…

「シュルレアリスム、あるいは痙攣する複数性」鈴木雅雄(平凡社) より引用

以下引用。 序 テクストとその外部 文学などどうでもよいと断言できる誰かのために、この書物は書かれた。既存の文学観に反旗を翻すのではなく、何らかのレベルで文学の無力を嘆くのでもなく、一つの単純な事実としてそう断言できる誰か、テクストは一旦書き…

「人々」エフトゥシェンコ

つまらぬ人間などこの世にいない 人間の運命は星の歴史に等しいもの 一つ一つの運命が、まったく非凡で独特で、 それに似ている星はないたとえだれかが目だたず生きて、 その目だたなさになじんでいても、 人々の中で、おもしろいひとだった おもしろくない…

2013/12/19 20:42

寮美千子さんの「父は空 母は大地」をテキストにしたリーディングセッション。in明大前キッド・アイラック・アート・ホール。 鋭い太鼓の音が鼓膜とホールの空間を打つ。矢中鷹光さんのヴォイスフルート。サックスと篳篥の間のような不思議な音色をよく聴い…

などと言ってから17日……

絶賛ぼやけちゅうです。

短信

観念的なことをどんどん書いていくことにする。 語るに落ちることも多いと思うけど。

呼ぶことができるためには名前が要る

起きようとしても起きられないあまりにも強い夢の中であなたの名前を呼んだ。あなたはどこにもいない。わたしがその名前に綻びを作り、どんな風に呼んでいたかその響きの閉じるところを忘れてしまってから。 だから夢の中でもわたしはあなたの名前を発音しな…